外国為替取引の考察
∴ 外国為替レバレッジの考え方
FX取引は証拠金(保証金)で取引することが出来ます。証拠金額は、大まかに取引代金の%で決めるか、売買単位あたりの定額制という具合になっています。外貨預金や投資信託と違って、上述の一定額を担保としてFX取引業者に差し入れることで取引に参加できることから、とても資金効率が良い投資として今後も盛んになりそうです。そこで、資金効率の良さ=レバレッジを改めてお話しようと思います。レバレッジ(てこの作用)は倍率によって示されますが、FX業者によって10倍〜400倍というのが日本の取引業者の現状となっています。たとえばドル円が117円で1万ドルの取引をしようと思ったとき、取引総代金は117円×1万=117万円となり、117万円を投資すれば1万ドルを保有することが出来ます。これが所謂銀行の外貨預金になるわけですね。しかし外貨預金は手数料が高いことと、そもそも為替相場(ドル/円相場)は年間通して10%くらいしか変動しないので、長期的な運用を考える金持ち向けの投資となっていたわけです。資金効率も悪いし、さほど儲からないので、株式投資などをしているアクティブな投資家からはあまり受け入れられるものではありませんでした。(銀行としは高い手数料で花形商品だったと思いますけど・・)そんななか1998年に外為法が改正され、ひまわり証券がFX取引を導入したのが日本のFX市場の始まりとなっています。レバレッジに話を戻しますが、レバレッジ1倍は証拠金=取引総代金、レバレッジ10倍は証拠金=取引総代金×10倍、レバレッジ100倍は証拠金=取引総代金×100倍。安全なのはもちろんレバレッジが低い方です。でもハイレバレッジを扱う業者が危険というのは間違った見方です。レバレッジ10倍の業者では、117万円の証拠金で10万ドルまで取り扱えます。レバレッジ100倍の業者では117万円の証拠金で100万ドルまで取り扱えます。117万円の資金で実際100万ドルも売買したら、これはやはりプロの投資家向けとなります。ハイレバレッジというのはそれを扱う業者が危険というのではなく、しっかりとリスク管理が出来ない投資家にとっては危険ということなのです。レバレッジ100倍の業者であっても、117万円の証拠金に対しては10万通貨までしか保有しないという自主ルールを徹底できれば、レバレッジ10倍の業者となんら変わることがありません。僕は常々レバレッジ管理のことを言っていますが、自分で管理できなければ、10倍程度のレバレッジしか扱えない業者と取引した方がいいと思います。それであればどんなに保有ポジションが相場と逆行しても、無理にナンピンしたりして損失が拡大してしまうことはありません。では管理できるあなたはハイレバレッジ業者でいいのでしょうか?本当に大丈夫ですか?仮にレバレッジ100倍の業者で117万円を投資し、117円で10万ドル保有したとします。この段階ではレバレッジ10倍です。しかし買値が5円下がったらどうでしょうか?10万ドル保有するに為の証拠金は11万7千円(117円×10万×1%)ですから、投資金117万円から差し引いた1,053,000円は余剰資金として残っています。ロスカット、もしくはマージンコールまではまだだいぶ幅があります。(レバレッジ10倍の業者ではこの段階でロスカットかマージンコールがかかっていると思います。)しかし、レバレッジはどうなっているかというと、有効証拠金(今清算したらいくら残るか。エクイティとも言います。)は5円下がることで67万円になっているので、取引総代金をこれで割ると、17.4となり、レバレッジは当初10倍の約2倍程度に上がってしまいます。これは特にスイングトレードをメインにされている投資家にいえることなのですが、現在保有しているポジションの含み損益を考慮していないケースが多々見受けられます。レバレッジを15倍以上にしない!というルールを自主的に設けているのであれば、この場合レバレッジが15倍をきるように一部ポジションを損決済するはずです。しかしなかなか出来ない・・・僕は5月に大失敗をしましたが、理屈はこれと同じです。ここまで下がったのだから、耐え忍べば反転するはずだ・・・結果的に反転することとなりましたが、その前に精神的な負担に耐えられずに大きな損失を出すこととなったのです。思わぬ大きな損失は、いつどこでやってくるかわかりません。最近の相場動向から言えば、円相場が一方的になっていますが、いつ昨年の年末・今年の5月のような想像すらできなかったことが起こるかわかりません。9月にはシンガポールG7が控えています。相場予想はどうであれ、今一度ご自身のリスク管理はどうなっているのか考えるにはいい時期なのではないでしょうか。参考に依然お話したレバレッジ管理表をのせておきます。欲しい方は連絡を下さればエクセルファイルを送信させていただきます。FXCM用に作成しましたが、GFT、SAXO、GAINなどの値洗い処理するシステムのものでなければ代用できます。僕は現在デイトレがトレードスタイルとなっているので、スイングトレードのようにポジションを繰り越しません。よってレバレッジが100倍であろうと、400倍であろうと、その日にポジションを仕切るのでレバレッジ管理は必要がありません。ただしデイトレードといってもその日に大きく相場が逆行することは当然あるので、エントリーするたびにストップロスオーダー(いくらまで逆行したら決済するという指値注文)を出しています。FXは投機です。ほっとけばいずれは上がる・・・的な手法で参加されるのであれば、レバレッジを3倍程度に抑えたほうがいいと思います。117万円を投資すれば3万ドルまで保有することができ、年間変動率が10%として、最高値で買ってしまえば最大の含み損は30万円です。これくらいであれば、いざ大きな暴落を目の当たりにしてもパニックを起こすことなくやり過ごすことができるでしょう・・・。

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